私は大学に入った時に、車の免許を取る為に、自動車学校に通っていました。春からは一人暮らしが始まるということで、高校の友人とともに、大学に通うまでの間に取得を目指したのでした。3月頭の通い始めのころは、自分たちのような自由に時間が取れるメンバーだけが好きな時間に車に乗っていました。しかし、3月中旬になると、急に人数が増えてきて、順番待ちの状態になってきました。

友人は、仮免許をとった後ぐらいから次のステップに進めなくなってきて、焦り始めました。どうも頭で思っている通り、体が動かないということで、教官にブレーキを踏まれていたのでした。このままでは3月中に取得が危ういということで、比較的時間の自由のきく私の父が教えることになりました。会社のちょっとした空きスペースで実際の車に乗らせてくれたのです。

最初のうちは緊張していた友人も、毎日のように実際の車に乗ることで、頭と体が一致するようになってきました。そして、教官からは、最近よくなってきたなあ、とほめられたことで、一気に上達し始めました。そんなこともあり、その後は順調にステップを登っていくことが出来、最後の筆記試験のときは、完全に追いついてきていたのでした。そして、どちらかというと筆記試験の苦手な私のために、友人はいろいろな問題を出してくれるだけではなく、どこからか探してきた問題集を渡してくれました。

こんなこともあり、最後は免許証を同時に受け取ることができ、一緒に自動車学校を卒業することができました。