一般的な配送車には運送会社の名称が記載されていますが、大手のコンビニチェーンなど、一社で規模の大きな荷主となる場合には荷主である店舗のブランド名やロゴがラッピングされています。配送車を見る人たちは、運送会社のトラックではなくチェーンの運送部門が配送を行っているように見えるほどです。配送車が走ることでチェーンの知名度を高める効果をもたらしていますが、運転マナーや駐車の仕方などもブランドのイメージにつながるため、ドライバーには通常の荷主の荷物以上の心配りが要求されます。ラッピング車両は荷物を配送するだけでなく、繁華街では広告をのせて走ることだけを仕事にしている場合もあります。

BGMを流し、新装開店などの広告を行うのは今も昔も変わらない光景です。しかし、配送車にラッピングを行えば配送や営業の業務を行いながら高い広告効果を得られます。箱型のトラックには非常に大きな広告スペースが確保されており、そこに写真やロゴを入れるのも良いですし、街を走るほど多くの人々に見てもらうことができるでしょう。また、広告を出すためのコストがあまりかからないことも強みです。

看板広告などではその広告枠を確保するための費用がかかりますが、もともと配送車として使用していたものを広告枠とすることから、車両にラッピング用のフィルムを貼るだけで済むのです。新しい広告媒体として、今後もラッピングされた車両を目にすることが多くなるでしょう。